株式投資を淡々と続けるブログ

株の配当と株主優待で老後に備えます。IPO、投資信託なども。

すかいらーく株を保有することのメリットとリスク

先日書いた記事の続きです。

www.tantanto.com

 

個人投資家に人気の優待株、すかいらーくHD(3197)。

私は100株株主ですが、これ以上の買い増しはしてません。その理由について。

すかいらーくの優待は魅力、配当も高い

2017年6月から株主優待が大幅によくなりました。

  変更後   変更前
100株~299株 6,000円 2,000円
300株~499株 20,000円 6,500円
500株~999株 33,000円 11,000円
1,000株~ 69,000円 23,000円


変更前の3倍です。100株で6,000円というのは、吉野家やクリエイト・レストランツなどとも同じですが、株数が増えたときの優待金額の増え方。大盤振る舞いで売上への影響が心配になるくらいです。笑

また、配当については以下の通り。

2015年12月  33円
2016年12月  38円
2017年12月  38円
2018年12月  38円(予定)

7/12の株価が、1,562円なので、配当利回りは2.43%。なかなかですね。
ただこれには理由があって、筆頭株主である投資会社のベインキャピタルが、高い配当で儲かって、かつ異常にいい優待で個人株主を引き寄せて売り抜ける、という構図のようです。

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のれん代のリスク

のれん代に付いては以前書きましたが、これが大きいとリスクがあります。

www.tantanto.com

 
すかいらーくの2018年3月ののれん代は146,140百万円。自己資本は125,084百万円。
自己資本よりのれん代のほうが多いです。

日本の会計基準では、のれん代は最長20年で減価償却が必要なので、1,461億円÷20年で、ざっと年間73億円の費用増となり、その分利益を押し下げます。前期の利益が169億円なので、日本会計にすると、ざっとその半分近い利益が消えることになります。
すかいらーくは国際会計基準(IFRS)を採用しているので、のれん代の減価償却はなく、見かけ上の利益は良くなります。

ただしこののれん代は、すかいらーくのブランド力が落ちればその価値も落ちると判断されて、減損処理されます。例えば集客が減って売上が落ちるなど。そうなると売上減と、ブランド力低下による減損処理のダブルパンチでの、急激な財務悪化となる可能性があります。自己資本よりのれん代が多いということは、債務超過の危険さえあるわけですね。(現状の売上状況で、さすがにそこまではないとは思いますが)

すかいらーく株は買っても大丈夫?

となると、今後のすかいらーくの本業が大丈夫かということになります。
前期の状況は、売上は微増も、利益は大幅減。その原因は、人件費の上昇と、株主優待のコスト増とのこと。

今の所、売上は下がっておらず、利益も出ているので大丈夫な感じです。ただ、あまりに優待がよすぎて、利益圧迫について株主総会資料でも言及されているくらいなので、ちょっと心配ではあります。もし、優待改悪でもあれば、株価は暴落。優待もらえても株で大損では意味なしです。ですので、すかいらーく株を買うにはこのようなリスクを受け入れるということなので、私はちょっと買い増す勇気がでません。。。

とはいえ100株だけの保有であれば、5年間の配当と優待で約5万円相当なので、取得価格15万なら10万まで下げてもトントンかな、という思いで保持しています。
ただ、株数に応じた優待の良さを享受するには、100株ではあまり意味ないかもしれず、話題の株を持っておきたいというのが保有の理由としては大きいかも。

なお、私が危険だと思って売ったマクドナルドや、買うのを控えたクリエイト・レストランツは、その後大きく上がっていることも付け加えておきます・・・。

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